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温熱療法について!
温熱療法(ハイパーサーミア)
サーモトロンRF-8

温熱療法(ハイパーサーミア)とは、腫瘍の局所を42〜43℃以上に30〜60分加温する治療法で、 放射線療法や化学療法と併用することによって、その効果を著しく高めるもので、古くて新しいがんの治療法です。

紀元前から熱を使ってがんを治そうという治療法がありましたが、それが近代の科学的治療法として研究開発されるようになったのは、極めて最近のことです。

原理としては、がんの局所を42〜43℃に加温することによって、正常組織を守りながらがん細胞を殺してがんを縮小させようというものです。原理は簡単ですが実際はなかなか容易ではなく、日本ハイパーサーミア学会のメンバーは、昭和50年(1975年)の小さなグループから始まり、物理、工学、生物学、臨床医学が力を合わせて努力をしてきました。その結果、放射線や制ガン剤との併用、場合によっては単独での種々の治療法が工夫されました。また、その為の装置としては、新技術開発事業団(現在の科学技術振興事業団)の研究費によって「サーモトロンRF-8」が開発され、昭和59年(1984年)に我が国最初のがん治療用の医療用装置として厚生省の認可を得ました。

この治療法は厚生省では電磁波温熱療法というかたちで、昭和60年に新しく出来た高度先進医療という制度に早速とり入れられ、さらに平成2年(1990年)から、放射線併用電磁波温熱療法が健康保険の適用になり、現在では温熱単独治療でも保険が適用されるようになっています。

このハイパーサーミアは残念ながらまだ医師の間でも十分理解しておられる方が少なく、当然一般の方々にはなじみが薄いようです。

私がこの温熱療法(ハイパーサーミア)を知ったのは、主治医から「奥さんの病気は治る見込みがないので、ホスピスを探してください!」と告知されてからのことでした。
自然療法(手当)と併用して、この温熱療法(ハイパーサーミア)を1クール終えた後、肺に溜まった水(胸水)がなくなり、私たちはすごく喜びました!
もう少し早く知っていれば!」と思うことが何度もありました。早い段階で利用すれば効果が期待できる治療方法だと思いますが、このハイパーサーミア「サーモトロン−RF8」を置いている治療所は少なく、探すのに苦労しました。

利用するかどうかは別として、皆様、特にがんの再発の心配のある方にはこのような治療法があることを、ぜひ知っておいてもらいたいと思います。

ちなみに、私の妻は兵庫県伊丹市にある「星優クリニック」という病院で、1クール(8回)と2クール目の6回の合計14回温熱療法(ハイパーサーミア「サーモトロン−RF8」))を受けました。 このクリニックは自宅から近いということもありましたが、担当の看護士さんはとてもやさしく、厳しい状況の中、この温熱療法(ハイパーサーミア)が妻にとって心安らぐひと時でもあったようです。

治療費は、保険適用3割負担で1クール(8回)\27,820.-でした。

この温熱療法(ハイパーサーミア)、がん細胞を直接死滅させるというよりは、自己免疫力を上げ、がんの再発予防を目的として利用するのが良いようです。 特に「免疫療法」ページでご紹介している「活性化自己リンパ球療法」との併用で効果がありそうです。

温熱療法(ハイパーサーミア)のしくみ 温熱療法(ハイパーサーミア)が癌に効くしくみ
温熱療法(ハイパーサーミア)のしくみ

最近はあまり見かけなくなりましたが、昔ながらの水銀体温計には41℃までしか目盛が振ってありませんでした。これは、何を意味しているのでしょうか。実はヒトの細胞は42.5(43)℃以上に温度が上がると急速に死んでしまうので、体温が41℃以上に上がることはないのです。そこで、温熱療法はこの原理を利用して、“がん”細胞の温度だけを選択的に上昇させて、“がん”を死滅させてしまおうと考案された治療法です。

温熱療法の歴史は古く、熱によって“がん”が消滅したと、医学の父であるヒポクラテス(古代ギリシア,紀元前460〜370年)は報告しています。ドイツのブッシュは丹毒に冒され高熱を発した患者さんの“がん”が消失したことを1866年に報告しています。また、アメリカのコーリーは、感染すると高熱を出す数種類の細菌をわざとがん患者さんに注射して、高熱によって手遅れの“がん”の治療を行ったと1900年頃に報告しています。1960年代になって科学技術が進歩すると、有効な加温の方法が開発されるとともに、“がん”に対する温熱の効果が基礎研究によって明らかにされ始めました。

すでに述べたように42.5℃以上になると“がん”細胞は死んでいきます。しかし、“がん”細胞の周囲にある正常な細胞も温められて死んでしまうのではないかと危惧される方も多いかと思います。どうして正常な細胞は死なないのでしょうか。じつは正常組織では、がん組織と同じようには温められても、血管が拡張して血液がいっぱい流れることによって、血液が車のラジエーターのように熱を運び去ってくれるのです。ところが、“がん”組織の中にある血管は温められても拡張することができないので、ラジエーターの壊れた車のようにオーバーヒートしてしまい、“がん”細胞だけが温められ死んでいくのです。

しかし、“がん”細胞もただ黙って死んでいくわけではありません。当然、熱による障害を軽くしようとする機構が備わっています。温められてタンパク質が変性すると,熱ショックタンパク 70(Heat Shock Protein 70: HSP70)と呼ばれるタンパク質を産生して、熱による攻撃に立ち向かう態勢を作り、傷ついた細胞を修復していきます。HSP70は熱の攻撃だけでなく、様々な攻撃すなわち様々なストレスによって細胞に発現してきます。一回、温熱療法を行なうとHSP70が発現し、“がん”細胞を熱の攻撃から守っていますので、終了後すぐにもう一回温熱療法を繰り返しても、同じような効果は望めません。このことを温熱耐性と呼んでいます。そこで、HSP70の発現が減少してくるのを待って、2回目の温熱療法を行なった方が、より大きな効果が期待できるのです。こうしたことから、温熱療法は週に1回から3回ぐらいのペースで行うことが多いのです。

“がん”細胞を42.5℃以上に温めることは容易なことではありません。では、“がん”細胞を42.5℃以上に温めることができないと温熱療法は全く効果がないのでしょうか。いいえ、決してそんなことはありません。42.5℃以上にならなくても温熱は様々な効果を“がん”細胞にもたらすことが知られています。放射線や抗癌剤の効果を高めたり、最近では免疫力を高めることも報告されています。

放射線治療と併用すると、41℃程度の低い加温(41℃程度の加温をマイルドハイパーサーミアと呼びます)でも十分に放射線治療の効果を高めることが知られています。放射線治療だけでは十分な効果が得られにくい大きくて血管の乏しい“がん”ほど、温熱が効き易いことから、温熱療法と放射線治療はよく併用されて用いられます。また、温熱療法は抗がん剤と併用しても,抗がん剤の効果を増強させることができます。増感効果が知られている抗がん剤としては、シスプラチン(CDDP)、5-FU、マイトマイシンC、アドリアマイシン、ブレオマイシンなどがあります。さらに、体を温めることによって免疫力が活性化されるといわれています。免疫力が高まると “がん”細胞を自分自身の力だけで排除する働きが高まります。最近では、熱単独の効果やあるいは放射線や抗がん剤の効果を高める効果だけを期待するのではなく、免疫力を高める効果を期待して温熱療法を行なうようになってきました。また、今後の研究次第では、“がん”の増殖を抑える“がん”休眠療法の一つとして温熱療法は期待されています。

HSP70



Charlie Yokoyama


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